昨日、天馬君が夢に出てきたよ、そんなことを今目の前にいる男の子に伝えれば、当の本人は何とも複雑そうな顔で私のことを見つめ返してきた。確かにこれはリアクションに困る発言かもしれないな、さてどうやってこの複雑な空気を取り戻そうかしら、なんて考えていたら急に彼が同じようなことを言うから、思わずその中での私のポジションを尋ねてみたのに返ってきた答えは私の夢の中での彼のそれを尋ね返すものだったので、私は正直にその状況を話し出す。それは色気のかけらも無いような他愛無い登場の仕方だったのに、何故だか妙に印象に残る夢だったのよ。私がそう言えば、彼は一層真意の読めない表情に変わって、ゆっくりと彼自身の夢の話を始めた。そこでの私もどうやら大した役割を担ってはいないようだったけれども、彼が最後に「は大なり小なり、何故かいつも夢の中に出てくるんだ、何でだと思う?」だなんて付け加えたりするものだから、私の中で急に彼の存在が大きくなってしまって、今日も彼の夢を見ないわけにはいかなくなってしまった。




夢の中でもきっと、
君は正直で高潔な
ひとなんだろう


こんなに夜が楽しみになるなんて。

20080512